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第1章
ホームページとは
一体何か?

第2章
「売る」ホームページ作成のための基礎知識

第3章
コンセプトの選択は間違っていませんか

第4章
トップページの
考え方

第5章
デザイン

第6章
コピーとネーミング

第7章
構成

第8章
よりいっそうの販売促進のために

終わりに
オンラインショップの時代はこれから

 

第3章 -- コンセプトの選択は間違っていませんか

イスラム教徒に豚肉を売ることができるか?

基本1:「何を、誰に、どう」訴えるのかを明確にせよ
  この章からはいよいよ具体的な制作ノウハウについてお話します。最初は、コンセプトの決め方です。コンセプトなどというと、いかにも専門的で難しそうな気がしますが、そんなに深刻に考える必要はありません。要は、「何を、誰に、どう言うか」のことです。もっとも最後の「どう言うか」については厳密にはコンセプトの範疇には含まれないかもしれませんが…。でもまあ、ここではそんなに厳密に言葉の定義にこだわる必要はないでしょう。そもそもコンセプトなどという言葉の本当の意味は、誰も知らないのですから…。しかしながら、そんないいかげんなものがどうしてそれほど重要なのでしょうか。
  ここで広告の教科書にもよく引用されるアメリカの有名なコピーライターの言葉を紹介します。
「ひとつの広告が、他の広告の2倍や3倍ではなく、19倍半も販売力が強かった経験がある。どちらの広告も同じスペースを占めており、同じ出版物に掲載され、同じ写真を使っていた。そして、どちらのコピーも注意深く書かれていた。その違いといえば、ひとつの広告が正しい訴求をしていたのに対し、他は間違った訴求をしていたことだ」(『テストされた広告法』/J・ケープルス著/殖栗文夫訳/実業の日本社刊/昭和29年)
  ここでいう訴求というのは、コンセプトと同義語と考えてさしつかえありません。つまり、ここでJ・ケープルス氏がいっているのは、コンセプトの選択が売上を左右するもっとも大きな要因のひとつであるということです。間違ったコンセプトで商品を売ろうと努力するのは、極端にいえば、イスラム教徒に豚肉を売ろうとするようなものです。労多くして得るところは少ないでしょう。

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セールスポイントを明確に
  さて、このコンセプトの決め方ですが、先ほどコンセプトとは「何を、誰に、どう言うか」だと述べました。ここではこの3つのポイントをもとに説明していきます。
  最初は「何を」というポイントですが、これは単純にセールスポイントと考えてかまいません。そしてセールスポイントを決定する上で大事なのは、「差別化」という考え方です。差別化というのは、世の中にある同種の商品の中で、あなたの商品だけが誇れる魅力です。それは値段の安さであったり、品質の高さであったり、珍しさ(稀少性)だったりします。また商品そのものは他と変わらなくても、発送までの期間が短いとか、アフターサービスが充実しているとか、プレミアムをおまけするといった販売手法上の差別化もあります。
  ここでは「そば」を例にとってみましょう。あなたはそば屋さんで、自分で打った生そばをオンラインショップで売ろうと考えたとします。さああなたの「そば」のセールスポイントはなんでしょうか。仮に値段が安いとします。値段が安いといっても、どのくらい安いのでしょうか。安いだけなら近所のスーパーでも手に入ります。もしかしたら、オンラインショップでも「そばの大安売り」なんてのがあるかもしれません。しかしそれらのいずれよりも安ければ、それは立派なセールスポイントになります。もっともそれだけ値段を下げても儲かる見込みがあればの話ですが…。
  もちろん「美味しさ」をセールスポイントにすることもできます。しかしただ美味しいといっても、それは世の中にあるすべてのそばがそう言っているわけですから、もっと具体的に「これは美味しそうだ」と見込み客に予想させるような何かがなければなりません。「手打ち」を謳ってもよいでしょう。しかし、たんなる手打ちそばも、それほどめずらしくありません。手打ちそばにプラスする何かが欲しいところです。それはたとえばコシの強さであるかもしれませんし、歯応えかもしれません。また独特の香りかもしれません。もしそういった差別化のポイントがあなたのそばにあるなら、そのあたりをセールスポイントにするのも一法でしょう。
  いずれにせよ、あなたのライバルはデパートやスーパーなど現実の店舗ばかりではありません。あなたが扱っている商品と同じ様な商品を売る店がインターネット上にはいくらでもいるのだということを十分承知した上で独自のセールスポイントを発見するようにしてください。

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誰に売るかでセールスポイントも変わる
  セールスポイントの決定にあたっては、実はもうひとつ重要な視点があります。それは、「誰に売るのか」ということです。「誰」というのは、この場合、いうまでもなくあなたの商品を買ってくれるであろう見込み客のことであり、専門用語でいえば潜在的需要層、すなわち市場(マーケット)のことです。
  ここでは先ほどの「そば」を例にとって考えてみましょう。あなたは自分で作った「そば」をインターネットを使って次の3タイプの人たちに売りたいと思ったとします。
  ひとつは年配の日本人男性、ふたつ目は若い日本人女性、そしてみっつ目が外国人です(もっともインターネットに接続しているのは、20〜30代の男性が中心であり、年配の男性も若い女性もオンラインショップのマーケットとしてはまだまだ未成熟なのが現状ですが)。そしてセールスポイントは次の3点に設定したとします。
  第1は手打ちであること、第2はコシがあること、そして第3がそば本来の香り、とします。
  この場合、相手が年配の日本人男性なら、おそらく第1か第2あたりがセールスポイントとしてふさわしいでしょう。しかし、それが若い日本人女性であるなら、第2よりむしろ第3を前面に出したほうがよいのではないでしょうか。そしてもし相手が「そば」を知らない外国人であるなら、3つともセールスポイントとしては適切でなく、たとえば「日本伝統の料理である」といったほうがよいかもしれません。
  もちろん、実際にはこれほど単純なものではありません。仮に外国人相手に売るにしても欧米人なのか、アジア人なのかによっても異なりますし、またその商品がどれだけ市場に浸透しているかによってもアピールすべきポイントは変わってきます。さらに競合商品がある場合、それがどういうセールスポイントを打ち出しているかという点にも考慮しなければなりません。ともあれここで重要なのは、同じそばであっても売る相手によってセールスポイントを変えなければならないということです。

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どんな表現がもっとも効果的か
基本2:商品によって「理性訴求」と「感性訴求」を使い分けよ
  さて、以上「何を」「誰に」のふたつが決まったら、3番目の「どう言うか」はほとんど自動的に決まってきます。たとえば外国人を対象とするのなら当然、英語あるいはその国の言葉で表現しなければなりません。そしてそれは日本人を対象とする場合でも同じです。すなわち、相手が若い女性なら若い女性が理解できる「言葉」で、また相手が年配の男性なら年配の男性が理解できる「言葉」で表現しなければなりません。もちろんそれは言葉だけでなくデザインなど視覚的な面も含めてすべてそうしなければならないのです。
  ここで参考になるのが理性訴求と感性訴求という広告表現におけるアプローチの仕方です。理性訴求というのは、その名の通り、理性に訴えて購買意欲をかきたてる方法であり、感性訴求は感性に訴えて商品を売ろうという方法です。これは、工場で使用する製造機械と子供向けのチューインガムを比べればわかりやすいかもしれません。工場で使用する製造機械の購入にあたっては普通、関係者全員が一堂に集まり、その性能やスペック、値段などあらゆる角度から検討を繰り返し、その結果、最終的に購買の決定が下されます。このような商品のことを理性商品と呼び、そのアピールの仕方を理性訴求といいます。これに対してチューインガムのような商品は、それに含まれる栄養分を分析したり、歯応えを他と比べてみたりしてから買う人はまずいないでしょう。それよりもむしろ、TVコマーシャルが面白かったからとか、デザインが楽しそうだからといった理由でいわば直感的に買う人のほうが圧倒的に多いはずです。このチューインガムのような商品を感性商品といい、そのアピールの仕方を感性訴求といいます
  ところで、その訴求方法を180度逆転したらどうでしょうか? つまり製造機械を感性訴求で、チューイングガムを理性訴求で広告するのです。おそらくどっちもほとんど売れないはずです。このように理性商品に対しては理性訴求を、感性商品に対しては感性訴求を行うのが、広告表現の基本であり、いわば王道でもあります。もっとも誤解しないでいただきたいのですが、すべての商品が、理性商品と感性商品とに完全に2分されるということではありません。商品によっては「理性7分」「感性3分」というものもあるでしょうし、「理性4分」「感性6分」というのもあるでしょう。要は、商品によってそのあたりの塩加減が必要ということです。

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